採用のポートフォリオ
2026.05.25
中小企業の経営者の方とお話しすると、
「求人を出しても人が来ない」
「紹介手数料が高騰して苦しい」
といった切実な声をよく耳にします。
実は採用活動は、金融の「投資」と考え方が非常によく似ています。
何が同じかというと、資産を分散して運用する視点を持てるかどうかです。投資の世界には「たまごは一つのかごに盛るな」という有名な格言がありますが、これは採用においても全く同じことが言えるのではないかと思います。
もし貴社が、人手不足のたびに「人材紹介」や「有料の求人広告」だけに頼っているとしたら、注意が必要です。これらは投資でいえば、短期決戦を狙う「デイトレード」に近い考え方です。即効性はありますが、コストが高く、常に競合と激しい奪い合いを続けなければならないというリスクも孕んでいます。
一方で、自社メディアやSNSの発信、縁故(リファラル)、ハローワークなどは成果が出るまでに一定の時間を要します。これらはまさに「中長期投資」です。
すぐには結果が見えにくいためどうしても後回しにされがちですが、この「仕組み」という資産をコツコツと育てている企業こそが、3年後、5年後に大きな差をつけることになります。
短期の広告だけに頼り切りになり、いざという時に採用がつらくなる。
そんな未来を防ぐためには、今この時から「採用のポートフォリオ(組み合わせ)」を見直すことが不可欠です。
「短期」で今必要な人員を確保しつつ、「中長期」で安定的に人が集まる土台を築いていくバランスをどう設計するか。「今はまだ人がいるから大丈夫」という時期こそ、この考え方を取り入れる絶好のタイミングではないでしょうか。
この記事が、中小企業の社長様や人事担当者の方にとって、 攻めの採用に転じるヒントになれば嬉しいです。
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